鋼板のメンテナンス

塗り替え時期

塗装亜鉛系めっき鋼板は、適正な時期に手入れを行い、若返りの処置を施せば、寿命は飛躍的に伸び、軽くて強く、美麗で経済的な外装建材としてご使用頂けます。
塗り替えは、図1に示しますように「色褪せ」「チョーキング(白亜化)」が起こり「ふくれ」が発生する前までに行えば理想的です。
塗膜の劣化は、使用地域、建物の環境、使用されている塗装亜鉛系めっき鋼板の種類などによって異なります。一般的な環境では初回点検は5年後、以降3年おきを、厳しい環境では初回点検を3年後、以降2年おきをお勧めします。ただし状況により、それらの間隔を長くないし短くする運用も重要です。
図2にメンテナンスフローを、表1に点検基準を、表2に劣化状況と塗り替え仕様を示します。点検は、軒先、軒下、釘打ち部分、加工部などのさび易い部分を重点に行うことをお勧めします。
塗り替えに当っては、雨、雪、霜、結露で濡れたり凍ったりしますと塗装仕上がりが悪く、塗料の性能を十分に発揮できませんので、気象条件を考慮して下さい。

図1 塗装亜鉛系めっき鋼板の一生と塗り替えサイクル

塗り替え塗装

塗装亜鉛系めっき鋼板の塗膜劣化が進んで、白さびが発生している場合は、下塗りをしないと効果が半減しますので、さび止め塗装が必要です。

(1)表面調整(素地ごしらえ)

①色褪せの場合
油、ゴミ、汚れを除去し、水洗いした後乾燥させます。

②ふくれ、白さびが発生した場合
浮いた塗膜や白さびが落ちるまでワイヤーブラシ、ワイヤーホイル、紙やすりなどで入念に擦り除去します。この場合、できるだけめっきされた亜鉛層を削り取ったりしないよう注意して下さい。

※腐食環境地域では、塗料店とご相談の上、塗料種類を選定下さい。

図2 メンテナンスフロー
表1 点検基準
表2 劣化状況と塗り替え仕様
引用元:
一般社団法人日本鉄鋼連盟発行
塗装亜鉛系めっき鋼板ご使用の手引き(P24~26)

塗替塗装メンテナンスについて(参考)

補修用塗料 耐久性(目安) コスト
屋根 アクリル系 4〜5年 低〜中
ウレタン系 4〜5年
シリコン系 6〜9年 中〜高
フッ素系 10〜15年
アクリル系 7〜10年 低〜中
ウレタン系 7〜10年
シリコン系 12〜15年 中〜高
フッ素系 15〜20年

※詳しくは塗替え塗装業者へお問い合わせください。